東京五輪女子1500メートル8位で兵庫の田中希実(24=ニューバランス)が、最高の走りでパリ五輪イヤーをスタートした。今年初戦に臨み、2区(4キロ)で衝撃の19人抜きで15年以来9年ぶりに区間賞。20位でたすきを受けて1位に浮上する離れ業だった。昨年17人抜きを披露した岡山のドルーリー朱瑛里(しぇり、津山高1年)も同じ2区で8人抜きの区間5位と好走。憧れの田中と走って五輪への憧れを口にした。宮城が2時間16分30秒で29年ぶり2度目の優勝を果たした。

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憧れの背中を追いかけた。ドルーリーは、20位兵庫の田中と、19秒差の27位でたすきを受けた。ダイナミックなフォームで前を追って8人抜き。大学生、実業団もいる中で高校生トップとなる区間5位の12分47秒。区間賞の田中とは36秒差と高1として十分な走りだった。それでも「中盤に少しタイムが落ちてしまった」と悔しさをにじませた。

田中との“初対決”は、順位の差もあって姿をみられなかった。「田中さんは4キロをイーブンぐらいでいっていた。私もそのくらいのスタミナが必要ですし、それをキープするためのスピードも重要になると思います」。憧れの存在から刺激を受けた様子。その上で、「五輪にはやっぱり憧れがあります」と口にした。これからもその背中を追い続ける覚悟。「来年はもっとレベルアップした姿を見せられるように、この冬しっかりと練習したい」と成長を誓った。【永田淳】

◆昨年大会のドルーリーVTR 津山・鶴山中3年で岡山代表に選出されて、全国的な駅伝デビューとなった。中学生区間の3区(3キロ)に登場。38位でたすきを受けると、17人を抜いて21位に浮上。従来の記録を8秒更新する、区間新9分2秒をマークした。17人抜きは同区間歴代1位のごぼう抜きで注目を浴びた。

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