ヤバイッす、ヤバイッす、始業式の授業開始に間に合わない-。公務員ランナー川内優輝(27=埼玉県庁)が、危機感たっぷりに成田空港を疾走した!

 アジア大会男子マラソン(10月3日=韓国・仁川)代表の川内が1日、成田空港に帰国した。8月31日にオーストラリア・パースで開催されたレース「シティ・トゥ・サーフ」のフルマラソンの部を、2時間12分55秒の大会新記録で優勝。ところが、同28日の日本出発に加え、帰国便も遅れ、バタバタの凱旋(がいせん)となった。

 この日は、事務職員として勤務する埼玉・久喜高定時制の始業式。本来なら香港経由で羽田空港に午後2時前に帰国する予定だったが、パース出発が遅れ、香港経由成田行きの便に変更。成田空港到着は午後3時30分で、到着ロビーに現れるや、脱兎(だっと)のごとく地下の鉄道ホームまで猛ダッシュ。同4時2分の特急に駆け込み、何とか乗り込んだ。

 搭乗機の到着から電車の発車時間まで、32分という離れ業?

 で前日の快走を再現。「ヤバイッす、かなりヤバイッす、始業式ですから…」と祈るように発した。9日には北海道で行われる日本陸連の合宿で40キロ走に参加。無尽蔵のスタミナでアジア王者を目指す。