ビートたけし

バイク事故から1カ月半後、退院会見で右顔面マヒの説明をするビートたけし
バイク事故から1カ月半後、退院会見で右顔面マヒの説明をするビートたけし

赤坂御用地わきのカーブを曲がり切れず、ガードレールに接触した。バイク事故は1994年8月2日未明に起きた。顔面をたたきつけられ、頭部に大けがを負った。ビートたけし(北野武)。すでに芸能界のトップに君臨していた。母さきさんは「迷惑をかけました」と目を潤ませた。兄の大さんは病院に駆けつけ、長男はたまたまテレビをつけており「やばいと思った」。集中治療室では看護師の呼びかけに「はい」と答えていたが、妻の幹子さんは「私は、休ませてあげたほうがいいと思い、話しかけませんでした」。気丈にしていたが、大さんの姿を見ると泣きだした。退院時の会見では、変形した顔を隠すこともなく日本中が驚いた。銀縁めがねをかけスーツ姿のたけしは「自分の不注意でみなさんにご迷惑をかけて申し訳ない」と神妙に話しながらも、「顔面マヒが治らなかったら、顔面マヒナスターズを結成しようと思う」と笑いを取った。すごすぎる芸人魂だ。(lll ̄□ ̄)

<芸能・1994年8月3日掲載>