第85回箱根駅伝青山学院大特集第７回 : nikkansports.com

目標はシード権獲得／青学大特集７

「箱根駅伝で戦えるチームをつくる」。今年のチーム結成から掲げて続けた目標だ。箱根に出るだけでは満足しない。ズバリ、目標はシード権の獲得だ。

原晋監督は「足なみがそろわず、不安な１年だった」と打ち明ける。今年、青学大を苦しめたのはケガ。エースを育てようと練習の質、量を上げたところ故障者が出てしまった。部員が２５名しかいないチームにとっては、故障者が１人出ても戦力ダウンとなる。予選会では思いもよらない苦戦を強いられた。

だが予選会を通過したことで「覇気が出てきた」と先崎主将は言う。チーム全体の意識レベルが格段に上がり、練習でも自然と緊張感が漂う。実力のある上級生に下級生の勢いが加わり、チームの雰囲気はよい。

先崎主将はよく「楽しむ」「笑顔」という言葉を口にする。「走るのが好きだから」。１年を通して故障に苦しんだ分感じることができた、走ることができる喜びと支えてくれた人への感謝の気持ち。自分たちが楽しむことで、「見ている人に感動や勇気をあげられるような走りをしたい」。そして、もちろん「笑顔でタスキをもらって、笑顔で渡す」ことも忘れない。

原監督が「駒大、早大、中央学院大以外はそんなに差はない。本番に合わせたところが勝つ」と言えば、先崎主将も「怖いものはないので、楽しめる位置」と静かに闘志を燃やす。予選通過は最後の１３番目。最下位からのスタートとなるが、「怖がらずに思いっきり、こっちから向って行く」と先崎主将。箱根路でミラクルを起こす準備は整った。（青山スポーツ＝野中雅子）

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