<全国高校バスケットボール選抜優勝大会:山形商86-67常葉学園>◇女子2回戦◇24日◇東京体育館

 女子の常葉学園(静岡)が山形商で敗れ、夏の全国総体に続き2回戦で姿を消した。スタートでつまずいてしまった。スタメンの平均身長は、常葉学園の164・8センチに対し相手は173・4センチと、前日同様の不利を抱えた一戦。格上を倒すためには、初戦の硬さが残るうちにリードして焦らせたい第1クオーター(Q)。その立ち上がりで1-10と離された。安田沙羅主将(3年)は「初めに何本かやられて、そこがいらなかった」と、100%の力で試合に入れなかった守備を悔いた。

 13点ビハインドで仕切り直しの第3Qでも、連続ポイントを挙げながら、すかさずやり返され勢いに乗れない。ドライブするスペースは埋められ、シュートの際には複数のチェックを受けた。高さに対抗してきた走るバスケで差をつけられない。前日チームトップ22得点の石川優季美(2年)は15得点ながら、20得点の根本葉瑠乃(1年)は9得点と徹底して封じられた。もう1人の1年生造酒(みき)綾香は「自分がしっかり守っていれば、点につながらないところが何回もあった」と、全国レベルとの差をかみしめた。

 それでも1、2年生レギュラーが4人のチームには未来がある。161センチの石川は「リバウンドで走り込めば取れるとわかった」と収穫を得た。来月には新人戦県大会が始まる。「全国にはこういうレベルがいると想定して練習していきたい」と力を込めた。もはや県を制して満足していてはいけない。全国大会の雪辱は全国大会でしか果たせない。【石原正二郎】