使い慣れたボールでBシード撃破を狙う。今日30日の全国高校ラグビー2回戦で桐蔭学園(神奈川)と戦う東海大翔洋(静岡)は29日、奈良市内で約2時間、軽めの調整を行った。試合当日の天気予報は28日の1回戦と同じく雨。展開ラグビーの翔洋には不利な条件が続くが、追い風も吹いている。それは公式球だ。

 今大会では複数社のボールを採用。組み合わせ抽選を受けて、各試合の使用球が割り振られる。翔洋は1回戦のギルバート社製から今度はセプター社製に変わる。普段の練習で使っているボールだ。SH村松洋典(2年)は「セプターの方が小さくて軽い」と、ぬれた場合でも1回戦よりしっかりとつかめる利点を強調。キッカー役のCTB橋本友輝(3年)も「明日は飛びますよ」と、陣地獲得への手応えを見せた。

 桐蔭学園は8年連続12度目の出場で、すべてベスト16以上に進出の強豪。前々回の王者でもある。前夜に神奈川大会決勝の映像を見た村松は「攻撃も防御も基本技術がすごい」と語った。弱点が見当たらないだけに、翔洋もCTB仁科翔一朗主将(3年)の突破など持てる武器でぶつかるのみ。攻撃の起点となる村松は「いつも以上に1つ1つのパスに集中する」と意気込んだ。【石原正二郎】