流通経大柏(千葉)は石見智翠館(島根)に競り負けた。

 前半19分、身長154センチの小兵WTB吉田太一(3年)がトライを奪い、7-5とした。中学まではサッカーをやり、「埼玉のメッシ」と呼ばれるほどの実力があったが、腰のけがのため高校からラグビーに転向。この日も相手DFを持ち前の軽快なステップで数人交わして存在感を現した。

 だが、後半石見智翠館のモールに苦しみ、失点を重ね、逆転を許した。10点ビハインドの同30分、積極的に敵陣へボールを運び、1トライを返したが、あと一歩力及ばなかった。吉田は「あっという間の1週間だった」。NO8石口輝主将(3年)も「攻め貫いたけど届かなかった」と肩を落とした。

 WTB遠川貴大(3年)は卒業後、警視庁に就職する。西部警察に憧れ、毎日練習から帰宅後3時間勉強に励み、夢をつかんだ。「19年のW杯では機動隊としてラグビーを盛り上げていく」と青写真も描く。遠川は「次のステージでも花園の思い出は一生忘れず、教訓にしていきたい」とさらなる飛躍を誓った。