昨年決勝で涙した埼玉が63-57で長崎の試合終盤の追い上げを振り切り、10年ぶり2度目の優勝を飾った。

 48-34と埼玉がリードして迎えた第4Q、序盤は埼玉が点差を広げた。しかし、その後に長崎が猛反撃、59-57と2点差まで迫られた。それでも、とにかく明るい埼玉はチーム全員で声を出し、最後は倉持のりか(春日部市立豊野中1年)と沖咲月(埼玉栄中2年)がシュートを決め、追撃をかわした。

 百北真一コーチ(57)は「最後はディフェンスをしっかりして、2枚のリバウンダー(倉持と中沢梨南=春日部市立豊野中2年)を信じるだけだった。このチームは明るくて、締まってほしい場面でもキャッキャやっている。それが逆に良かった」と、2点差とされた場面を振り返った。そして、後半に3点シュートを連発した中山紗那(八潮市立八幡中2年)を「よく頑張ってくれた」と、勝利の立役者としてたたえた。

 決勝点となる58点目を上げた中山は「絶対に決めてやると思って打った」と日本一に興奮しきり。そして、「オリンピックに出てみたい」と東京五輪代表入りも目標に掲げていた。