男子ダブルス決勝で、大島祐哉(23=木下グループ)森薗政崇(22=明大)組が世界の頂点を逃した。樊振東、許キン(中国)組と対戦。世界ランク2位、3位の最強ペアに1-4で敗れた。金メダルには届かなかったが、最後まで攻めの姿勢は貫いた。日本勢では69年ミュンヘン大会の長谷川信彦、田阪登紀夫組以来、48年ぶりの銀メダルはいろあせない。

 最後まで攻めの姿勢は崩さなかった。男子シングルスの世界ランク2、3位の最強ペアとの頂上決戦。森薗は鋭い回転をかけたバックハンドの「チキータ」レシーブを何度も決める。大島も鋭いストレートのスマッシュを決めた。すべてのゲームで先に9点までは取った。だが、最後の勝負どころで、中国ペアに連続点を許し、1-4で敗れた。

 世界の頂点こそ届かなかったが、48年ぶりの銀メダルに価値はある。前回15年年大会準々決勝。金メダルの許キン、張継科組にマッチポイントを握りながら逆転負け。勝利まであと1点と迫ってから、守りに入ったことが敗因だった。大島は「消極的になったことが敗因。苦しい時こそアグレッシブに、正確に」と胸に刻み込んだ。攻め続けたからこそ、初のメダルにたどりついた。昨年リオ五輪はともに落選したが、今回の銀メダルで3年後の東京五輪への弾みはつけた。

 ◆大島祐哉(おおしま・ゆうや)1994年(平6)3月5日、京都府綾部市生まれ。京都・東山高から早大。先月木下グループと所属契約。15年ユニバーシアード大会男子シングルス準優勝。同年世界選手権は森薗と組んだ男子ダブルスでベスト8。昨年リオ五輪は団体の補欠として帯同。右シェークハンド、ドライブ攻撃型。世界ランキング22位。169センチ。

 ◆森薗政崇(もりぞの・まさたか)1995年(平7)4月5日、東京都西東京市生まれ。青森山田中高から明大。13年全日本ジュニア男子シングルス優勝。14、15年全日本選手権は三部航平と組んだ男子ダブルスで連覇。15年ユニバーシアード大会男子シングルスで優勝。今季は2季ぶりにドイツのブンデスリーガに参戦。左シェークハンド、ドライブ攻撃型。世界ランキング63位。160センチ。