全日本柔道連盟の金野潤強化委員長は30日、ブダペストで開催中の世界選手権第3日終了後に中間総括を行い、男女5階級を制する快進撃について「非常に良い滑り出しができた。やろうとしてきたことが試合で出ている」と高く評価した。

 男子は接近戦を得意とする外国勢対策の成果が表れていると解説。66キロ級の阿部一二三(日体大)、73キロ級の橋本壮市(パーク24)の初優勝は防御面の向上を要因に挙げる。出場5人全員がメダルを獲得した女子は体力トレーニングを増やしたことが、組み手争いを優位にさせたとみている。

 試験導入中の新ルールに対しては、指導の差だけならば延長戦に入る点を捉え「落ち着いて技を掛け切れば、投げることができる」と日本勢に有利に働いているとした。