女子テニスの元世界ランキング4位で、現役を引退した伊達公子さん(46)が20日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見し、37歳で復帰して約9年半だった2度目の競技人生を振り返り「テニスを楽しみながら最後までできたことは幸せだった。1度目の現役生活を含め、これまでやってきたこと全てに自分自身で誇りを持っている」と笑顔で話した。

 伊達さんは昨年、左膝を2度手術し、さらに古傷の右肩に痛みが出たことで8月に入って引退を決断した。今月12日に最後の大会として臨んだジャパン女子オープンのシングルス1回戦で敗れ「選手としてコートを去らないといけないのは残念だったが、それと同時に自分の体を心配しなくていい解放感と安心感でこの1週間を過ごしていた」と現在の心境を語った。

 指導者になる可能性を聞かれると「現時点でその気持ちはまだ生まれていない」とし、今後については「どの時代でもテニスがスポーツ界にとって大きな位置付けとなるよう環境面の充実に関わっていけたらと考えている」と述べた。