五輪3大会で4個のメダルを獲得した競泳元日本代表の松田丈志氏(33)が22日、東京五輪を目指す若いサーファーに「五輪魂」を注入した。

 サーフィンの世界ジュニア選手権(23日開幕・宮崎県日向市お倉ケ浜海岸)でアンバサダーを務める松田氏は同市内で前日会見に出席した後、日本代表宿舎を訪問。自身の経験を伝え、選手を激励した。

 松田氏はチームの団結力やコンディショニングの大切さを強調。大会に臨む精神面や体調面など選手の質問にも答えた。リオデジャネイロ五輪の銅メダルを選手たちに渡し、最後はと競泳日本代表が大会前にチームを1つにするために円陣を組んで気合を入れる「ワンパ」も伝授した。

 宮崎出身で、大会会場のお倉ケ浜海岸でも趣味で波に乗る松田氏は「サーフィンと五輪という自分が大切にしている2つが一緒になった。地元での世界大会なので応援したいし、日本に頑張ってもらいたい」と話した。

 東京五輪で初めて採用されるサーフィンの選手にとって、五輪は未知の世界。指導者にも、先輩にも五輪経験者はいないだけに、選手たちは松田氏の話に興味津々。U-18(18歳以下)ボーイズクラスでチームの主将を務める西優司(17)は「いい話を聞けた。明日からの大会に向けてもやる気になった」と話し、U-18ガールズクラスの川合美乃里(16)は「体調管理など勉強になった。メダルは重たくて、私もほしくなりました」と、東京五輪のメダル獲得を目指して話していた。