川淵会長がほえた! 

 団体球技のリーグで構成する日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長(80)が24日、都内で行われた日本ホッケー協会の新スポンサー、損害保険ジャパン日本興亜の発表会見に出席。

 会長と副会長が辞任し、内紛状態が続いていた日本ハンドボール協会に対し「怒りすぎて、あきれ果ててものが言えない。いったい何をしてるんだ!」と、顔を赤くして怒りを爆発させた。

 同協会は6月の評議員会で渡辺佳英会長(当時)が、不適切な会計処理があったとして、蒲生晴明副会長兼専務理事らの解任を緊急動議。9月の理事会で、第三者委員会が助成金事業の会計処理が不適切だったと報告し、渡辺会長、蒲生副会長が責任を取って辞意を表明し、その後、両者ともに理事に選出されなかった。

 川淵会長は「いいとは言えないが、会計処理は修正すればすむこと。蒲生を追い落とす策略でしかない」と、新監督招聘(へい)など、改革を進めていた蒲生氏をかばった。加えて、「ガバナンスはトップだけを変えてもダメ。事務局長を有能な人にして、それ相応の給料を払わないと協会は回らない」と、川淵理論を展開した。

 川淵会長は、2つのリーグがあったバスケットボールを「Bリーグ」として、1つのリーグに統合。15年5月には日本バスケットボール連盟の会長に就任し、内紛が続いていたバスケット界の改革を進めた。しかし、これは、国際バスケットボール連盟が主導し設立した日本バスケットボール界改革のための「タスクフォース」のチェアマンに指名されたから、直接的に介入できた。ハンドボールとの関係は、あくまでトップリーグ連携機構会長としての立場でしかなく、バスケのように直接の改革には手を出せない。

 それでも「もう1度、蒲生を復権させてほしい」と、その思いは止まらない。最後には「俺が会長に就くのが一番いいかな。蒲生が専務理事で」と、川淵節はとどまるところを知らなかった。