世界屈指の巨漢軍団に約6年ぶりに勝利した。世界ランキング11位の日本代表が同14位のトンガに圧勝した。前半3分のWTBレメキ(28=ホンダ)の先制トライを皮切りに、スピードを生かした攻撃で試合を優位に進めて計5トライを奪った。今秋に導入した防御ラインを素早く前進させる新システムも機能し、相手にプレッシャーを与えてノートライに抑えた。

 これまで「防御が最大の課題」と繰り返し強調してきたジョセフ・ヘッドコーチ(HC、47)は「選手たちは誇らしいプレーをしてくれた。(先月の世界選抜戦、4日のオーストラリア戦で)タフな試合をして反省と修正したのが効果的だった」と手応えを口にした一方で、19年W杯で8強入りを目指す上で「課題もあった。後半終盤のミスタックルやアタックでも何本もチャンスを取りこぼしている。(総合的には)50点だね」とやや辛口評価した。

 8日に現地入りしてからトンガ戦は、19年W杯1次リーグで対戦する可能性が高いサモア代表を想定した。強いフィジカル(身体能力)に対して、どのように対応出来るかということも含めて「テスト」と明確にテーマを掲げて臨んだ。フランカーのリーチ主将(29=東芝)は「戦術の理解や連携は良くなってきているが完璧ではない。まだまだ成長出来る。W杯で勝つためにはここで満足してはいけない」と気を引き締めた。25日(同26日)には同8位のフランスと対戦する。