ショートプログラム(SP)首位発進の宮原知子(19=関大)がフリー143・31点の合計214・03点で優勝した。GPシリーズでの優勝は15年のNHK杯以来で、2勝目となった。

 前戦のGP第4戦NHK杯で体力不足を課題としたフリーでも、宮原の安定感は健在だった。ジャンプを次々と決め、ステップでは観客が手拍子する出来。得点の表示を見ると、隣の浜田コーチと満面の笑みで喜び、照れくさそうにしながらも右手でガッツポーズした。

 今年1月には左股関節の疲労骨折が判明。他の部位も含めて体が万全な状態に戻ることを最優先し、NHK杯が約11カ月ぶりの実戦復帰だった。今季2戦目で大きな自信を得て、12月21日開幕の全日本選手権(東京)に向かう。

 なお、宮原は12月7日開幕のGPファイナル(名古屋)進出争いにおいて、7番手が確定した。樋口新葉(16=東京・日本橋女学館高)ら上位6人がファイナル進出を決めたが、トップのメドベージェワ(ロシア)は右足中足骨にひびが入っている状態で、出場が不透明。仮に欠場の場合は、繰り上がり進出の可能性がある。