スピードスケートW杯第4戦の女子1000メートルで世界新記録をマークした小平奈緒(31=相沢病院)が12日、米国から成田空港に帰国した。

 標高約1420メートルの高地ソルトレークシティーでの高速リンクでは、1分12秒09の世界新記録で優勝した。「ようやく、描いてきたことがものになったと感じたが、実際に(記録を)出してみると、課題も多くてまだまだ成長出来ると思った」と振り返った。

 本命種目の500メートルは世界新記録には届かなかったが、国内外で昨季から23連勝の快進撃を続けている。「連勝記録よりも今必要なものは少しの悔しさだったりするので、前向きに捉えたい」。

 転戦が続いて約1カ月半ぶりの帰国となったが「早く髪を切りに行きたい。普通にごはんとみそ汁が食べたい」と笑みを浮かべた。結城匡啓コーチは「500メートルの世界新は意識していたがレースコースや気圧だったり、若干、ついていない部分もあった。1000メートルの世界新は別の価値がある。(平昌五輪に向けて)極めて順調にきている」と評価した。

 平昌五輪代表は今月末の代表選考会(長野)で決まるが、小平は500メートル、1000メートルともに日本連盟の選考基準を満たしており、結果にかかわらず選考会に出場すれば代表に決まる。「12月の忙しい時期ですが、多くの方に長野に来ていただけるとうれしい。五輪につながるような迫力ある魅力あるレースにしたい」と気合を入れた。