昌平(埼玉)が花園初出場初勝利を飾った。前半終了間際に自陣ゴール前まで攻め込まれるも、力強く押し返して窮地をしのいだ。強みの堅守と夏合宿で鍛えた走力で、八幡工(滋賀)との接戦を26-22で制した。明和県央(群馬)はコザ(沖縄)に67-7、茗溪学園(茨城)は松山聖陵(愛媛)に27-14で勝利し、2回戦へ駒を進めた。

 6点リードで迎えた前半残り4分。昌平は自陣ゴール際まで攻め込まれたが相手の攻撃に耐え、前半終了の笛が鳴った。1トライ、1ゴールで逆転されるピンチをしのぎ、後半へ良い流れをつくった。主将のロック岡田大生(3年)は「残り4分と主審に言われて、また4分かと思った」と苦笑い。

 埼玉県予選決勝の深谷戦でも、終了残り4分で14-17から逆転トライを決めて花園切符をつかんだ。「この場面を絶対に防いで、後半につなげたい」と、一層強く押し続けた。

 8月の菅平合宿では、昨年よりも日程を3日間延長し、ランニングメニューを取り入れた。2週間で1人100キロを走った。「あの走りが自信にもなった。体力の余裕があるので、守備でも冷静に押せた」と振り返った。30日の2回戦は2連覇を狙う東福岡が相手だ。「自分たちのラグビーでぶつかる」と意気込んだ。【戸田月菜】