男子回転第9戦が行われ、29歳の大越龍之介(東急リゾートサービス)は1回目途中棄権に終わった。

 種目別、総合で首位を走るマルセル・ヒルシャー(オーストリア)が2回の合計タイム1分43秒56で今季9勝目を挙げ、通算54勝で男子歴代2位のヘルマン・マイヤー(オーストリア)に並んだ。0秒39差の2位にヘンリク・クリストフェシェン(ノルウェー)が入り、3位はダニエル・ユール(スイス)だった。

 大越は終盤に途中棄権。「(旗門設定が)きついのは分かっていた。でも丁寧にいけば0秒3、0秒4は遅れる。そこを落とさないように挑戦した」と攻めの意識で旗門に向かったが、ターンでバランスを崩した。

 選考対象期間の21日までに全日本スキー連盟の平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)派遣推薦基準は満たせなかったが、関係者によると今回20位以内に入れば五輪代表に追加される可能性もあった。大越は「ゴールしても(2回目に進める)30位に入らなかったら意味はない。どちらにしても攻めるしかなかった」と無念そうだった。