東地区4位の栃木ブレックスは同地区2位の千葉ジェッツに逆転勝利を収め、3連勝を飾った。第3クオーター(Q)、昨年11月に現役復帰した渡辺裕規(29)が、千葉の富樫勇樹(24)と激しくぶつかり出血し、病院に搬送されるアクシデントにも見舞われた。

 12点差をつけられた第4Q残り4分11秒。栃木はタイムアウトをとり、そこからじわじわと追い上げを開始。71-71の同点で迎えた残り2秒、ディフェンスリバウンドを取った喜多川修平(32)が「まだ運んでいけばチャンスがある」と一気に敵陣に走り込む。相手ディフェンスがファウルし、フリースローを獲得。「いつもどおり打てた」と冷静に2本のシュートを決め、逆転勝利を収めた。喜多川は「苦しい時間が長かったけれど、点差が開いてもあきらめずにディフェンスから止めて点数を取っていこうと思った」と粘りのバスケットボールを体現した。

 主将の田臥勇太(37)は「なべ(渡辺)のアクシデントもあって、あいつの分も間張らなきゃとチーム全員で力を合わせて頑張った結果」と冷静に語った。栃木はリバウンドも合計36を数え、千葉より10をも上回る。「強いチームは、勝っても負けてても声を掛け合ってできる。今日の試合ではそれが40分間全部できていたし、ディフェンスとリバウンドを徹底した結果が出た」と勝因を分析。

 18日も船橋アリーナで千葉と対戦する。午後3時5分試合開始。