早大の山口竣平(3年)が、今季日本人初の27分台となる27分59秒47分で優勝した。

4000メートル手前からロングスパート。花田勝彦監督と「(5月4日の)ゴールデンゲームズinのべおかの練習」と話していたレースで大台に乗せた。

「自分でレースをつくった27分台だったので、強さの証明ができた」。

ゴール後は右拳を高々と掲げ、喜びを爆発せた。

昨年10月の出雲駅伝前に左脚を故障して出遅れたが、今年1月の箱根駅伝は2年連続で3区出走。これまでは大きなケガをしたことがなかったと言うが、自身の競技の価値観を見つめ直すきっかけにもなった。

故障期間に向き合ってくれた前駅伝主務の白石幸誠さんや支えてくれた仲間への感謝を示すレースでもあった。

学生トップランナーの称号である27分台は「4000ぐらいから『これ出るな』って思っていた。正直、7000に来てからやめたいなと思ったけど、チームのためを考えた時に優勝するのはマストだった」。

今大会1万メートルは暑熱対策の一環で分離開催。チームの総合優勝を見据え、9月に行われる残り種目に勢いをつける考えもあった。

今季も山登り5区で「山の名探偵」こと工藤慎作(4年)とともに主力の一角に挙げられる。

しかし、山口本人は「正直、早稲田のエースより準エースでいいかな。今年は慎作さんにとにかく目立ってほしい」と言う。

花の2区を走り、3月に卒業した前主将の山口智規(SGホールディングス)は今月の金栗記念金栗記念選抜大会5000メートル日本人トップ4位と躍動。偉大なえんじの先輩の好走は「正直、智規さんの走りは見ていないけど、実業団で1つ離れたステージの結果として見ている」。

5月4日のレースでは「最低でも自己ベスト更新」を掲げた。「もう1人の早稲田の山口」が豊かな成長曲線を描く。