バドミントン女子ダブルス世界ランキング3位で、1日付で再春館製薬所から岐阜トリッキーパンダースへ移籍した福島由紀(25)広田彩花(23)組が9日、所属先を通じて「移籍説明文」を発表した。これまで公の場での質問に口を閉ざしてきたが、連名で文書を記した。前所属で5年間指導を受け、現在は岐阜トリッキーパンダースに在籍する今井彰宏氏(48)の存在を挙げて「今回の移籍理由について『もっと成長して次のチャレンジをするため』とご説明しました。もっとはっきり言うと(今井)彰宏さんと東京オリンピックを目指すためです」。その上で「『引き抜き』ではなくて『押しかけ』です」と2人の意思であることを示した。

 フクヒロ組は、3月末に前所属に退職届を提出。金銭的不正行為があったとして、昨年1月に前所属の監督を解任されて今年2月に退職した今井氏の後を追う形となった。退職の経緯についても「去年の彰宏さんの監督解任の時には、再春館の西川会長に『彰宏さんが再春館を辞めたら自分たちも辞める』と伝えました。彰宏さんが再春館を退社すると知ったのは今年の2月でした。『彰宏さんの移籍先のチームで一緒に東京を目指す』。それしか私たちには考えられませんでした」と生々しく記した。

 日本協会の銭谷専務理事はこの日、岐阜トリッキーパンダーズから前日8日にフクヒロ組の移籍書類が届いたことを明かして「正式な書類ですから、認めることになります」と話した。