アメリカンフットボールの定期戦で日大選手から悪質タックルを受けて負傷した関学大QB奥野耕世選手(2年)が27日、大阪・吹田市の万博フィールドで行われた関大戦で負傷以来3週間ぶりの実戦復帰を果たした。騒動後初めて取材に応じた奥野選手はこの日から名前を公表し、反則を犯して引退を決意した日大の宮川泰介選手(3年)に対して、現役続行及びルール内での正々堂々とした再戦を呼び掛けた。試合は奥野選手が決勝TDパスを決め、27-16で逆転勝利を飾った。

 奥野選手の父康俊氏(52)はスタンドで見守った。6日の日大との定期戦も現地で観戦していたという父は「言葉にならないぐらい感動した。元気な姿を見られて良かった。涙がこみ上げてきました」と関学大を通じてコメントした。前日26日の記者会見では一連の問題の真相究明を目指し、刑事告訴を検討する意思も示している。