【ウィンブルドン=吉松忠弘】世界28位の錦織圭(28=日清食品)がてこずりながらも、ウィンブルドン通算14勝目を挙げ、佐藤次郎(故人)と並んで大会の日本男子最多勝利となった。予選勝者で198位のC・ハリソン(米国)に6-2、4-6、7-6、6-2で勝ち、2回戦では同184位のトミック(オーストラリア)と対戦する。錦織は、この勝利で、4大大会すべてで日本男子最多の勝ち星となった。
勝利にも錦織に笑顔はなかった。強風に苦手な芝の不規則バウンドが加わり、リズムがつかめない。同じ米フロリダのIMGアカデミーを本拠地とする相手に、思わぬ苦戦。「風があってクリーンヒットが難しかった」。第4セットは一気に4-0とリードし力の差を見せつけたが、満足のいくプレーではなかった。
芝は危ない。バウンドしてからの球足が低く、低い不規則バウンドは、なかなか対応が難しい。それが大事なポイントで起きれば、それだけでセットの行方は左右される。第2セットは、まさにそれが起こった。「危ない場面もあった」。
7年連続で初戦を突破したが、ウィンブルドンだけ8強入りがない。ラリーで自分のリズムをつくるタイプだけに、短期決戦の芝のテニスは以前から「楽しくない」という。体勢を低く保つ必要もあり「けがも多くなる」と、思い切り動けないのもつまらない。
それでも、この日の勝利で大会14勝目。佐藤次郎に並び最多タイで、すべての4大大会で最多勝利をマーク。4大大会を日本男子の勝ち星数では完全制覇だ。残るは、念願の8強入り、そしてそれ以上の上位進出。まずは、最初の目標ベスト8に向け、最多勝利でスタートを切った。
◆WOWOW放送予定 4日午後7時25分から。5日午前0時から。ともにWOWOWライブ。男女シングルス2回戦ほか。生放送。


