世界20位の錦織圭(28=日清食品)が力尽きた。同3位で第1シードのA・ズベレフ(ドイツ)に第1セットを奪いながら、6-3、1-6、4-6のフルセットで敗退した。次戦は6日開幕のマスターズ大会、ロジャーズ・カップ(カナダ・トロント)に出場予定。

 相手の猛反撃に、完全に押された。錦織のかみ合っていた攻守の歯車が、第2セットからかみ合わなくなった。パワーで押す相手に「気持ち良くプレーさせてしまった」。簡単に落とした第2セットを悔やんだ。

 第1セットは、たった1回のブレークチャンスをものにした。自分のサーブでは再三のピンチがあったが、その度に改善したサーブでしのいだ。1度もサービスゲームを落とさずに、セットを先取した。しかし、第2セットの1オールから5ゲームを連取されると、そのまま流れは戻らなかった。

 4月、クレーのモンテカルロではフルセットで勝った。だが、ハードは球がよく弾み、相手のパワーが生きる。途中から、相手の勢いに押され、球が浅くなった。サーブも大事なところで第1サーブが入らず、完全に力でねじ伏せられた。