ハプニングなんか関係なかった。女子400メートル個人メドレーで、大橋悠依(22=イトマン東進)が4分33秒77で国際大会で初となる金メダルを獲得した。電光掲示板を確認すると、銅メダルを獲得した清水と握手し、喜びを分かち合い「ひとまず金メダルでホッとしている。多くの人の前で君が代を流せてよかった」と話した。

 「スタートしてすぐ」にゴーグルに水が入ってきた。「周りが全然見えない」という中でも、焦らない。自身が持つ日本記録4分30秒82には遠く及ばなかったが「そこそこの泳ぎができた」。想定外の事態が発生しても、国際舞台の頂点に立てたことが収穫だった。

 東京の会場は満員。「この雰囲気を味わえたのもよかった」。今回、昨年の世界選手権で敗れたホッスー(ハンガリー)こそ不在だったが、目指す結果は2年後も同じ。そのイメージを脳裏に焼き付けた。