バドミントン再春館製薬所の元監督で岐阜トリッキーパンダースに所属する今井彰宏氏(48)の金銭的不正と恐喝問題で、日本協会が今日10日に今井氏に対し、重い処分を下すことが9日、分かった。日本協会内の倫理委員会の調査結果をもとに、10日に都内で開かれる理事会で処分を決定する。処分規定で最も重い「除名」を中心に議論される見込みだ。今井氏は15年に再春館製薬所の監督に就任。社内調査で選手の賞金の流用とスタッフへの恐喝が判明し、17年1月に監督を解任されていた。18年2月に今井氏が同社を退職。同4月に、再春館製薬所が今井氏の金銭的不正と選手への恐喝問題について日本協会に告発状を提出。倫理委員会が今井氏本人ら関係者へのヒアリングを実施した。

熊本県協会は5月24日に今井氏に対し永久追放処分を科すとともに、熊本県警に詐欺容疑で刑事告訴し、現在捜査が進められている。一方の今井氏側は8日、この処分を不服として、日本スポーツ仲介機構に仲裁申し立ての手続きをしたと発表している。

今井氏は今年3月に岐阜トリッキーパンダースと契約を結んだ。いずれ監督に就任する予定とされていたが、除名や登録抹消など重い処分となれば国内外の試合参加はできなくなる。同チームには、今井氏を追って再春館製薬所から移籍してきた女子ダブルス世界ランキング1位の福島由紀、広田彩花組も所属。指導を受ける2人にとっても、大きなダメージとなる。