今季世界ユース選手権リード、ボルダリング2冠の楢崎明智(めいち、19=TEAM au)が、リード男子日本勢トップの4位に輝いた。

プレッシャーを力に変えた。楢崎明は決勝課題の後半、32手目の右手を赤いホールド(突起物)にかけた瞬間に体勢を崩した。31+の高度での4位に「出来すぎです」と喜びに浸った。

今季はけがの影響でワールドカップ代表から漏れた。世界選手権代表になるためには、他の大会での成績が必要。「『ここで勝てなきゃ才能ない』くらいのことを言い聞かせた」。自分にプレッシャーをかけ、8月の世界ユース選手権では2冠を達成した。「最近の成績は正直びっくり。プレッシャーに勝ってきたことは成長」と自信もつけ、12日から始まるボルダリングに臨む。

19歳は、兄智亜の背中をを追いかける。智亜は16年、20歳で迎えた世界選手権ボルダリング王者に輝いた。楢崎明は「僕もやってやらなきゃっていう気持ちもある。来年の世界選手権で(王者を)狙いたい。まだまだ強くなってやろうと思う」。新たな目標も掲げ、前進を誓った。【戸田月菜】