新潟アルビレックスBBの開幕連勝はならなかった。滋賀レイクスターズに71-75で惜敗。開幕カードは1勝1敗だった。最大22点差をつけられる劣勢だったが、第4クオーター(Q)にPG五十嵐圭(38)のシュートで63-61と逆転し、一時は68-63と5点リードした。だが、ここで力尽きた。この後は滋賀に2連続で3点シュートを許し、再逆転されると、追いつけなかった。新潟は次節11、12日、新潟市東総合スポーツセンターの秋田戦でホーム開幕を迎える。

最後は力尽きた。残り7秒、滋賀のPFガニ・ラワル(29)にスチールから75点目を奪われると、新潟のメンバーはコート上でこわばった表情を見せた。

残り10秒まで71-73と追いすがった。第4Q、59-61の残り6分59秒にPFラモント・ハミルトン(34)のシュートで追いつくと、その45秒後に五十嵐のミドルショットで63-61。この試合、初めてリードを奪った。残り3分48秒にも五十嵐がシュートを決めて68-63と5点リードした。

ただ、ここまでだった。この後、滋賀のSG狩野祐介(28)に2連続で3点シュートを許すと、新潟の得点のペースは落ちた。庄司和広監督(44)は「選手は最後まで一生懸命、戦ってくれた」。猛烈な追い上げも勝利にはつながらなかった。

第2Q残り5分8秒の時点で13-35とこの試合最大差となる22点のリードを許した。そこからの巻き返しだった。「5人が1つの考えを持たなければ戦えない」。庄司監督のハーフタイムのげきに応えるよう、第3Qから猛追した。

第2Q終了時27-43が第3Q終了時には53-59と6点差に縮めた。「少しずつ返していけばいけるとハーフタイムに話した」。鵜沢潤主将(36)が言うように劣勢からチームは一丸になった。ハミルトンは「みんなにエナジーを与えるプレーをしなければと思った」。チーム最多の23得点。19得点に終わったCダバンテ・ガードナー(27)の分を補った。

ただ試合の出だしに流れをつかめなかったことが最後まで響いた。試合開始から2分ほどで0-7。甘い守備から滋賀に主導権を握られた。挽回するまでに使った力は勝ち切るには足りなかった。ただ22点差をひっくり返す爆発力を示したことも確か。「ホーム戦には立て直す」。鵜沢は次節ホーム開幕の秋田戦に向け、結束を促した。【斎藤慎一郎】