昨季世界選手権5位の友野一希(20=同大)が83・27点を記録し、2位発進となった。

冒頭の4回転サルコーを着氷し、フリップ-トーループの連続3回転は出来栄え点(GOE)で減点。それでも大観衆の中で演技をまとめ「落ち着いて演技ができた。得るものが多い。前向きに捉えたい」と冷静な表情で振り返った。

前週はグランプリ(GP)シリーズ第2戦のスケートカナダに出場し9位。今大会は国際大会の直後のため、免除対象者となり、出場しなくても12月の全日本選手権(大阪)に進める立場だった。それでも「僕は経験を重ねて、しっかりと成長できている面がある。その中で高橋大輔選手が出ているのも、大きな(出場を決意した)理由の1つ。これだけのお客さんの前で演技できるのもいい」と決断に至った理由を説明した。

その高橋には0・29点及ばず、4日のフリーで背中を追う。「カナダであれだけ悔しい思いをして、これまでは背負いすぎていたけれど、吹っ切れた。グランプリで表彰台を狙う気持ちがある」。GP第5戦ロシア杯(11月16日~18日、モスクワ)へと弾みをつける。