3年連続同一カードとなった女子決勝では、富士見が3-0で島田商を退け、6年連続11度目の優勝を飾った。優勝校は、来年1月5日から東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで開催される全国大会(春高バレー)に出場する。

6連覇が決まった直後、富士見の伊藤麻緒主将(3年)の目に涙があふれた。ベンチから駆け寄る仲間と抱き合い、「実感は湧きませんが、うれしさよりも達成感の方が大きいです」。新人戦と県総体の決勝では島田商に敗れており、全員がこの大会でのリベンジに懸けていた。「負けたくないという気持ちが、相手より勝っていたのだと思います」。

県総体後、チームは弱点だったレシーブ力を上げ、持ち味の連係面に磨きをかけてきたという。だが、今大会初戦の1週間前、伊藤が右肩を亜脱臼。痛み止めを飲んで試合に出場し続けた中、この日は8本のブロックに成功した。「自分の力を発揮できて、自信になりました」。

つかんだ春高切符。喜ぶチームメートの横で、伊藤は明確な目標を口にした。「もっとミスを少なくして、速いコンビネーションで戦っていきたいです。ベスト8に進みたいです」。苦労して復権した県女王が、全国の強豪に速さで挑む。