男子フリーSP1位の宇野昌磨(21=トヨタ自動車)はフリー187.04点、合計289.10点で優勝を飾った。これで大会3連覇となった。来年3月に開催される世界選手権の代表切符も手にした。

演技後にケガと闘っていたことを明かした。朝の公式練習でウォームアップで足首を痛め、病院でMRIを撮影した結果、捻挫と診断された。痛みもあったがケアなどの甲斐もあり、出場するまでに持ち込めた。フリー本番では序盤に着氷する場面もあったが、演技後半の4回転トウループからのコンビを見事に決めると、トリプルアクセル、コンビネーションも堂々たる演技を披露。演技を終えるとガッツポーズを決め、会場は拍手喝采だった。

これで来年3月の世界選手権の日本代表に内定した。「1位をなるべく目指したいです」と力を込めた。

SP2位の高橋大輔(32=関大KFSC)はフリー151・10点、合計239・62点で2位。2年連続で準VでSP4位の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)はフリー157・13点、合計236・45点で3位だった。

 

▽宇野昌磨のコメント

少しずつミスは出たものの、今できることは最後までやることはできたと思います。ショートを終わってフリーまで中1日空いた日があったのですけど、歩くことができなくて出場するか迷ったんですけど、1日なるべくトレーナーに見てもらったりとかケアしてもらっていたら順調に回復していって、フリー本番の時には集中していたのもあって、あまり痛くなく試合に挑むことができたので、周りのサポートをしてもらった人に感謝したいと思います。(収穫は)追い込まれた状況だからこそ自分を信じることができたんじゃないかなと。今シーズン初めて自分を信じた演技がここでできたと思います。ケガしてしまったことは不注意ですし残念なんですけど、このケガがあったからこそ、自分を信じるしかない状況になった。ある意味ケガにも感謝したというのは変かもしれませんけれども、自分のいい経験と思って今後に生かしたいです。(世界選手権へ)世界大会でシルバーコレクターとみなさんにいっていただいて、満足できるに満足できないにいろいろあったんですけど、1位をなるべく目指したいです。