初戦突破率100%だ! 男子では、8年ぶり出場の羽黒(山形)が取手二(茨城)を77-65で下し、初出場の前回10年に続く2回戦に進出した。渡部凌(2年)が両チームトップの31得点。3ポイント2本を含む30本のシュートを打ちまくり、ガードとしても攻撃をけん引した。

羽黒の2年生シューティングガードが、面白いようにミドルシュートを沈めた。渡部は開始1分の先制弾を皮切りに、第1クオーター(Q)は7得点。第2Qも3連続成功を含む10得点。前半はチーム34得点の半分を1人で荒稼ぎし、9点リードで後半も余裕の戦いにつなげた。

攻撃の起点とともに、隙あらば左右45度の角度から積極的に打った。終わってみれば、チーム65本中28本もの2点シュートを1人で放ち、14本を沈めて成功率5割。苦手の3点シュートは2本とも外したが、フリースロー3本を含め「試合前の練習であたっていたので、いけそうな予感があった」と計31得点を挙げた。

エースの「代打ち」指名に応えた。得点源の高橋世紀主将(3年)が徹底マークされることを想定し、斎藤仁コーチ(45)は「別の攻撃が必要なので、渡部を基点にした。うまく点を取ってくれた」と戦術が的中。10得点の高橋主将は「ディフェンスで貢献できたけど、今日は2年生に助けられた」と自らはリバウンドなどを支え、11得点の樋口蒼生、斎藤海成音ら2年生トリオの攻撃をサポートした。

2人のモンゴル人留学生を擁すが、ベンチの日本人選手13人はすべて山形県内の中学出身。今年は初めて全国総体に続く夏冬連続で全国舞台に立った。前回初出場時に敗れた茨城勢にも雪辱し、斎藤コーチは「明日もディフェンスのチームに負けないように、頑張らせます」。全国で初の1大会2勝を懸けて、今日25日は2度の準Vを誇る尽誠学園(香川)に挑む。【中島正好】