バスケットボール男子日本代表候補のワールドカップ(W杯)アジア2次予選最終ラウンドに向けた合宿が5日、都内で行われ、司令塔富樫勇樹(25=千葉ジェッツ)が、22日のイラン、24日のカタールとのアウェー2連戦に向けて「サッカー(アジアカップ)の借りを返すじゃないですけど、たまたま同じ相手なので頑張りたい」と話した。準優勝に終わったアジア杯で準決勝、決勝で同じくイラン、カタールと対戦したサッカー日本代表の敵討ちを誓った。

バスケ男子日本代表は現在アジア2次予選F組3位、2連戦の結果次第で21年ぶりのW杯自力出場も可能な位置につける。直前に行われたサッカーアジア杯決勝のカタール戦も富樫はテレビ観戦し「(同じ順番での対戦に)ちょっとびっくりした。サッカーとバスケは全然違いますけど、国を背負っているという面では一緒なので今回はしっかり勝てるように準備をしたい」と刺激を受けた。「バスケもたまたま同じイランとカタールなので、あんまり意識はしていないですけど、サッカーファンにも見てもらえたらうれしいですね」と笑いも誘った。

男子日本代表はアジア1次予選で4連敗を喫し、一時は予選敗退もちらつく苦しい状況になったものの、八村塁(20=米ゴンザガ大)、渡辺雄太(24=NBAメンフィス・グリズリーズ)の招集、ファジーカス・ニック(33=川崎ブレイブサンダース)の日本国籍取得などもあり、世界ランキング10位の強豪オーストラリアに勝利するなど、2次予選も含めて6連勝としている。

5人制男女日本代表は、国際バスケットボール連盟(FIBA)から強化面を指摘され、20年東京オリンピック(五輪)の開催国枠での出場はまだ保証されていない。3月のFIBA中央理事会で東京五輪の開催国枠の可否が判断される見通しとなり、まずは2月、東京五輪の予選も兼ねるW杯出場を決めることがFIBAへの大きなアピールになる。2次予選E組、F組各上位3位までと、4位のうち上位がW杯出場となる。【戸田月菜】