3月1日、F1開幕前のバルセロナ合同テストは全ての日程が終了した。最終日はフェラーリのセバスチャン・フェテルが1分16秒221の最速タイムを記録した。

前日の僚友シャルル・ルクレールが記録したタイムをわずかに上回って8日間の総合トップタイムとなった。アタックラップのみならずレースシミュレーションでもフェラーリ勢は速く、開幕前の下馬評では優勝候補最右翼となっている。

3強チームの一角を成すメルセデスAMGはテスト2週目に本番仕様空力パッケージを持ち込んだが、依然としてマシンバランスの不安定さに問題を抱え本来の速さを引き出せないでいる。

もう一方のレッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンがレースシミュレーションを行う予定だったが、29周を走った段階でギアボックスにトラブルが発生し、それ以上の走行はできず。前日のクラッシュの影響でスペアパーツが不足し、旧型空力パッケージでの走行を強いられた上にこれ以上の修復もできず、結局一度もレースシミュレーションを完走しないまま開幕戦を迎えることになってしまった。

「チームのみんなが夜の間に一生懸命に修復してくれてセッション開始から30分のロスだけでコースに出ることができたんだけど、パーツが足りずにこれ以上は走ることができなかった。残念ながらそういうこともあるよ。開幕戦では最高の結果にならないかもしれないけど、長いシーズンだしどうなるかは分からないよ。僕らは良い仕事ができると確信しているよ」(フェルスタッペン)

トロロッソ・ホンダはダニール・クビアトがステアリングを握り131周を走って5番手タイム。中団グループで昨年以上のポジションを争えそうなところを見せた。(米家峰起通信員)