近代5種とフェンシングの「二刀流」で20年東京五輪を狙う才藤歩夢(22)が26日、都内で行われた早大の卒業式に出席した。

紫を基調としたあでやかなはかま姿で、同じスポーツ科学部に在籍した競泳の渡部香生子らと取材に応じた。昨夜、海外遠征から帰国したばかりの才藤は「今日まで卒業する実感がなく、式に出席してようやくしっくりきた。社会人になったらより結果が重視されるため、気を引き締めて競技に打ち込みたい」と覚悟を示した。

4月1日付でマイナビに入社し、同期にはフェンシング女子フルーレの宮脇花綸らがいる。24日にはフェンシング男子エペW杯で団体が初優勝するなど昨今の日本代表の活躍が著しく、刺激を受けているという。「『エペで日本人は勝てない』と世界で言われる中、結果を出して励みになる。『私も続かないと』という強い気持ちになる」。

この日は、88年ソウル五輪近代5種代表で12年ロンドン五輪同代表監督の父浩さんも愛娘の晴れ舞台を見守った。「父超え」を目指す才藤は「今は五輪出場を目標に近代5種とフェンシングのランキングを上げて、いずれ、父を超えるような世界で通用する選手になりたい」と話した。

中学時代は陸上部に所属し、埼玉栄高で本格的にフェンシングを始めた。早大ではフェンシング部に所属しながら、近代5種に取り組んだ。168センチの長身で手足が長く、モデルのような容姿から「美人アスリート」としても知られている。