バレーボール男子日本代表のエースで、イタリア・セリエA(1部リーグ)パドバへの移籍が決まった石川祐希(23)が6日、都内で会見した。

「日本が強くなるためにも海外に出て、世界基準でプレーして経験を積むことが重要になると思った」

プロ2シーズン目は東京オリンピック(五輪)直前ということもあって国内Vリーグへの移籍も視野に入れていたが、最終的には昨季のシエナに続いて世界でもトップレベルのセリエAでのプレーを選択した。

プロ1年目、シエナでのシーズンはチームでただ1人、全26試合に先発出場し、111セットでリーグ12番目の376得点を記録した。しかし、チームは14チーム中13位で2部降格が決まったことで、実績を残した石川の元へはセリエAの約10チームからオファーが届いたという。

「いずれはトップ(レベルの)チームでプレーしたい。でも今回は五輪も控えているので、昨シーズンより高いレベルで試合に出場することを重視した。平均年齢が高いチームだが、自分が引っ張っていきたい」

パドバは昨季7位の中堅チーム。石川には得点源としてはもちろん、若きリーダーとしての役割も期待されている。2季続けて全試合に出場し、上位8チームによるプレーオフ進出が目標になる。今秋から来春にかけて行われるリーグ日程の詳細は明らかになっていない。パドバが好成績を残せば五輪に臨む日本代表への合流が遅れる可能性もある。

「コンディションを整え、自分がベストパフォーマンスを出せる状況で(日本代表に)合流できれば問題ないと思う」

石川は自らの成長が日本代表の力になると信じ、セリエA2シーズン目に挑む。

なお、石川は日本代表として7日からネーションズリーグ第2週の3連戦(アルゼンチン、ブラジル、イラン戦、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)に出場する。