世界ランク6位の日本は同4位のブラジルに1-3で敗れ、通算成績は5勝5敗となった。ブラジルは7勝3敗。

日本はブラジルの強打に第1、2セットを連取された。第3セットは古賀紗理那(23=NEC)の活躍などで奪い返したものの、第4セットを逆転で失った。古賀は26得点。大会序盤は本来の決定力を欠いていたが、ホーム東京で復調した。日本は12日に世界1位のセルビアと対戦する。

悔しい敗戦の中に光が見えた。古賀が26得点。レフト、ライト、そしてバックアタック。剛軟織り交ぜたアタックで躍動した。「セッターの佐藤選手が選択肢の多いトスを上げてくれたので、第3セットからは思い切って攻めて、コースを狙っていけました」。淡々と自らのパフォーマンスを振り返った。

10代から日本の将来のエースと期待されながら伸び悩み、リオデジャネイロ五輪代表から落選。しかし、中田監督の期待は大きく、昨年の代表強化ミッションの1つが古賀の育成だった。それに応えて昨年の世界選手権で得点ランキングの5位に名を連ねた。

今大会は石井、黒後らとさまざまな組み合わせで起用されながら来年の東京五輪へテストを受けていた。9戦を終えてわずか24得点と決定力を欠いていたが、東京大会初戦で一気に爆発した。「負けたことが悔しい。修正して明日に臨みたい」。古賀に笑顔は見られなかった。