柔道女子で昨年アジア大会女子57キロ級優勝の玉置桃(24=三井住友海上、岩見沢光陵中)が故郷で奮起を誓った。世界選手権(8月25日開幕、日本武道館)の女子代表強化合宿に参加。3日目の13日は旭川市内のスキー場で急勾配の坂道約250メートルを3本駆け上がるメニューなどをこなした。「普段やらないトレーニングですごく新鮮。楽しくできました」と笑顔だった。

両親がともに指導者の柔道一家に生まれた。幼少期から弟、妹とともに稽古を積み、中3時に全国中学48キロ級で優勝。高校以降は拠点を東京に置き成長を続け、実業団入り後も国際大会で活躍する。現在の世界ランクは国内2番手の12位。前日12日には母方の祖父母にも会い「友人やお世話になった人も来て道産子代表として頑張らないとなって」。2カ月後の大舞台へ気持ちも引き締まった。

世界選手権では20年東京五輪新種目の男女混合団体に出場する。8日の全日本実業団では18年57キロ級世界女王の芳田司(23=コマツ)も破るなど、調整も順調だ。「日本武道館で試合をするのは今回が初めてで、わくわくしている。自分の柔道をアピールしてみんなで金メダルを取りたい」と目標を掲げた。【浅水友輝】

◆玉置桃(たまおき・もも)1994年(平6)9月16日、岩見沢市生まれ。岩見沢光陵中3年の全国中学48キロ級を制し、東京・藤村女高進学後は1年時に全日本ジュニア選手権48キロ級優勝。三井住友海上で57キロ級に階級変更後は15年アジア選手権優勝。17年グランドスラム東京3位。19年全日本選抜体重別選手権2位。162センチ。