【ニューヨーク=吉松忠弘】2連覇を狙った世界1位の大坂なおみ(21=日清食品)が、苦手の相手に沈んだ。

2連敗中で、過去1勝2敗だった同12位のベリンダ・ベンチッチ(スイス)に5-7、4-6で敗れ、全米で、昨年から続いていた連勝が10で途切れた。

ベンチッチとは、ちょっとした因縁があった。今年の3月のBNPパリバオープン。昨年、大坂がツアー初優勝を遂げ、9月の全米優勝の弾みにした大会だ。今年、初めて前年覇者として大会を経験し、その重圧の中で4回戦で敗れたのがベンチッチだった。今大会の3回戦後も「彼女はファイター。難しい試合になる」と話していた。

3回戦のガウフ戦では、完璧なプレーを見せた。試合後、敗者ガウフをオンコート・インタビューに誘った大坂の行為は、世界の感動を呼んだ。フェデラーら世界のトップ選手も「これがスポーツマンシップ。テニスの未来」と、大坂の純粋さを絶賛した。

それだけに、この試合も負けるわけにはいかなかった。しかし、ベンチッチとのベースラインからの激しいストローク戦に敗れ、全米2連覇を逃した。

この敗戦で、9日発表の最新世界ランキングで3位以下に転落することが決まった。次戦は9月16日開幕の東レ・パンパシフィック(大阪)の予定だ。

 

◆全米オープンテニスは、WOWOWで8月26日~9月9日、連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。