【オークビル(カナダ)=佐々木隆史】ショートプログラム(SP)首位の紀平梨花(17=関大KFSC)が、フリーで145・98点を記録して、合計224・16点で優勝した。

冒頭はトリプルアクセル(3回転半)とダブルトーループの連続ジャンプを着氷。その後の3回転半は回転不足を取られたが、3回転フリップと3回転トーループの連続ジャンプや、3回転ループをうまく着氷した。

演技後、右手を挙げてガッツポーズし自分にするかのように小さく2度拍手。直前の6分間練習では1本も3回転半を跳べず。「いつもだったら『今試合だ』とか『ここで跳べないとどうなる』とか考えたりしてたけど、今回は本当に集中できた」と演技を振り返った。

新フリーに合わせて、衣装も一新。エメラルドグリーンに金色の装飾品を合わせた。当初は銀色の装飾品だったというが、本人が直訴して金色に変更。「銀よりも金が好き。金にしたことできらきら光っている。気持ち的にも金を目指そうと思えるので」と思惑通りに表彰台の一番上に立った。

昨季から練習で取り組んできた4回転サルコーは、今大会では封印。「他をまず安定させて、今回みたいにギリギリがないように。そこで不安がなければ4回転を入れようと確実に思えると思う。できればすぐ、どの試合でも跳びたい」と意欲を見せた。