20年東京オリンピック(五輪)会場として改修された有明コロシアムのこけら落としで、世界133位の添田豪(35=GODAI)が本戦13度目の挑戦で初勝利を挙げた。

同37位のシュトルフ(ドイツ)に4-6、7-6、6-3のフルセットで逆転勝ちした。同77位の西岡良仁(24)も本戦4度目で初勝利した。

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01年に初出場した予選から数えれば苦節19年目。添田がついに地元での1勝を手に入れた。「もしかしたら今年で最後かもしれない。どうしても勝ちたかった」。35歳のベテランが、新装された東京五輪会場で、ランク上を破る金星を挙げた。

01~04年までは予選を勝ち上がれず。05年に初めて予選を突破し本戦入りしたが、そこから勝利までが遠かった。「(勝てたのが)信じられない。ここで(止めるまでには)絶対に1回は勝ちたかった」。勝った瞬間、両手を突き上げた。

五輪には12年ロンドンで単複に出場した。ロンドン前の11年末の世界ランクが100位以下だったが、驚異の追い上げで代表入りを手にした。現在、133位は、代表が決まる来年6月までには追い上げ可能な数字だが「あくまでも軸はグランドスラム。その延長線上に五輪はある」と冷静だった。

○…西岡も添田に続いて、大会初勝利だ。15年に大会推薦で出場して以来3戦全敗も新しいコートが弾むのを利用し、得意な球に縦回転をかけ、相手を押し込んだ。「大会前は調子は良くなかった」と話していた。この日は「カウンターが生きた」と、相手の球の勢いを利用し勝ちにつなげた。

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