B1新潟アルビレックスBBが今季6戦目で初勝利を挙げた。北海道を78-68で破り、開幕からの連敗を5で止めた。前半を33-33の同点で折り返すと、第3クオーター(Q)で速い展開から得点を重ねてリードを奪った。20日は連勝かけて北海道との2戦目に臨む。

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試合終了のブザーと同時に、新潟のファンの大歓声がアオーレ長岡を包んだ。コート上の新潟のメンバーはホッとしたようにタッチをかわし、ベンチは沸き立った。ようやく白星をつかみ取った今季の6試合目。負ければチームの連敗ワースト記録6に並ぶところだった。泥沼にはまりかねない土壇場で、新潟のメンバーは40分間集中した。

前半を終えて33-33。第3クオーター(Q)に入っても一進一退の攻防。それでも要所を抑えた。第3Q、42-43からPG柏木真介(37)が3点シュートを決めて逆転。その直後にPFニック・パーキンズ(23)がファウルをもらってフリースローを2本成功。そしてPG五十嵐圭(39)がレイアップ。連続7得点で49-43と勢いに乗った。このQを終えて59-49と10点のリード。つかんだ流れは第4Qも離さなかった。

「まだ起点がない。それを試合をしながら探している」。連敗中、PG五十嵐圭(39)は軸になる戦い方が定まっていないことに不安を感じていた。この試合も前半を終えてターンオーバーが12とミスを多発。決していい内容ではなかった。それでもアグレッシブさを失わなかった。素早い攻守の切り替えから一気に攻め込む形を貫いた。5連敗中に見られた、ミスで大崩れするひ弱さを克服した。

庄司和広監督(45)は「少しずつ良くなっているところもある。今は苦しくてもやるべきことをやる。我慢を続ける」と選手に精神的なタフさを求めてきた。価値ある1勝を泥くさくもぎ取った。【斎藤慎一郎】