【ワシントン28日(日本時間29日)=奥岡幹浩】NBAウィザーズのルーキー八村塁(21)が、歴代屈指の3ポイントシューターから薫陶を受けた。開幕から全3戦で2桁得点するなど上々の滑り出しだが、唯一苦しむのが3点シュート。ホーム初戦となる30日(同31日)のロケッツ戦に向けて課題改善に取り組んだ。

開幕ロード3連戦を終えた八村は、ワシントンに戻り、本拠地デビュー戦に向けて市内施設でチーム練習に参加した。そこに歴代最多2973本の3点シュートを決め、セルティックスなどで活躍したレイ・アレン氏が訪れた。3点シュートを決める秘訣(ひけつ)について「完璧な練習を行うこと。練習のつもりで3点シュートを打つのではなく、優勝が決まるような試合で、長身選手が間合いを詰めてくることイメージしながら打ち続けることが大事」と金言を授けた。

NBAではゴールから3点シュートラインまでの距離が最大で90センチほど、大学時代に比べて遠い。八村は開幕から3試合で8本放ち、成功はゼロ。「スペースは広がって、違ってくる」と言うように、苦戦中だ。ゴール下での得点を求められたゴンザガ大時代は3点シュートを打つ機会が少なかった。だが、NBAでは大型選手も3点シュートを狙うのが潮流で、攻撃の幅を広げることが求められる。八村は「毎日毎日、練習している。自信を持って打つ」と心構えを口にする。

レイ・アレン氏は練習後にウィザーズの選手たちにスピーチを行い、栄養管理の重要性や体のケアの大切さについて説いた。八村について「体格にも恵まれているし、高いレベルでプレーできる。大成してくれると信じている」と将来性を高く評価した。

八村がプロ入り決定後、重点的に取り組んできた課題を克服できれば、さらなる得点力向上が望める。レジェンドからの助言を胸に、本拠地デビュー戦で初の3点シュート成功を狙う。