金メダリストのバドミントンを北の大地で披露した。国内トップチームが団体日本一をかけて争うS/Jリーグ開幕戦で、ともに北海道出身の永原和可那(23)松本麻佑(24)が所属する北都銀行(秋田)が広島ガスに3-0で勝利し、地元での開幕戦で好スタートを切った。

8月の世界選手権で連覇を飾ってから初の凱旋(がいせん)に多くのファンが詰め掛けた。ちょっと緊張したという永原は「スタンドを見ると知っている方がたくさんいて力をもらった」と語り、母校のとわの森三愛高校の後輩が応援に来ていた松本は「北海道特有の外は寒く、中は暖かい会場でやりやすかった。札幌で自分のプレーを見せられて良かった」と笑顔を見せた。

第1ゲームはあっさり奪ったが、疲れからか「自分たちの足が止まった」(永原)と2ゲーム目は14-14と中盤まで接戦になったが、地元の声援を味方に付け、ストレートで勝利した。

10月29日に欧州遠征から帰国。2、3日と試合に出場し、3日夜に東京に戻り、5日からの福州中国オープンへ出発する超過密日程。女子ダブルスは2枠をかけた東京五輪選考レースで3組がひしめく大混戦。そんな中松本は「勝負メシ」を手に入れた。北海道ではコンビニなどで売っている「焼きそば弁当」というカップ麺だ。「すでに2個購入しました。中国に持っていきます」。地元で連勝し、強力アイテムと最強応援団の後押しを受け、東京五輪出場へ突き進む。【松熊洋介】