女子は新潟産大付が北越に72-60で勝ち、初の全国選手権(ウインター杯)出場へあと2勝とした。第1クオーター(Q)に27-7で突き放すと、大差のリードを最後まで守った。男子の五泉は柏崎を73-54で退けた。今日9日は男女とも準決勝と代表決定戦が行われる。

立ち上がり10分間で新潟産大付が流れをつかんだ。先発メンバーが登場した第1Q。27-7と大量リードへ突っ走った。ゾーンを敷く相手のDF網の外側からPG若月桃花(3年)が2本の3点シュートを決め、インサイドではナイジェリア人留学生Cエマニュエル・メリー・レイチェル(2年)が得点を重ねた。

第1シードの新潟産大付は、この試合が大会初戦。佐藤裕幸監督(44)は「流れを作るために思い切ったシュートを打つのが必要」と要求し、初戦の緊張をほぐすことに努めた。6月の県高校総体決勝では開志国際に45-79で大敗。その開志国際は北信越大会に優勝してウインター杯へはブロック枠ですでに出場を決めている。だからこそ県代表を狙える今回はチャンス。佐藤監督は「狙っている」と夏から攻撃力強化を行った。

北陸大(石川)、新潟青陵大、新潟経営大と大学生の胸を借り強い当たりを経験。2日から3連休では遠征し、強豪・岐阜女と2試合行った。「点差が開きすぎてハーフでスコアを0-0に戻して行ったゲームもある」と話した若月だが確かな手応えも得ていた。

チームコンセプトは「パスで人とボールが動くバスケット」。若月を中心に素早いパス回しで相手DFのほころびを突く。第4Qは主力をベンチに下げるなどスタミナを温存。今日9日の準決、県代表決定戦に備えた。「明日(9日)が勝負。まだ見せていないプレーもある」と佐藤監督は初の「冬」へ細心の配慮を見せていた。【涌井幹雄】