フィギュアスケート男子で3年ぶりにグランプリ(GP)ファイナル(5日開幕)に出場する羽生結弦(24=ANA)が3日、開催地のイタリア・トリノ空港に到着した。今大会は06年トリノオリンピック(五輪)と同じ、トリノ・パラベラ競技場で行われる。「同じ会場ということで僕自身も気合が入っている。オリンピックの舞台なので、またオリンピックを取るような気持ちで頑張れたらいい」と五輪2連覇の王者は意気込んだ。

3月の世界選手権で敗れ、ライバル視しているネーサン・チェン(米国)との一騎打ちが予想される。打倒チェンに向けて「曲かけでも練習しています」と、フリーでの4回転ルッツ解禁を示唆した。17年10月のロシア杯で初成功し、同年11月のNHK杯の練習中に負傷して以降、封印してきた大技だ。心身ともに最高の状態に仕上げ、男女を通じて最多となるGPファイナル5度目の優勝を目指す。(トリノ=佐々木隆史)