【トリノ(イタリア)5日=佐々木隆史】フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ上位6人、6組で争われるGPファイナルに出場する男子の羽生結弦(24=ANA)が、ショートプログラム(SP)前の公式練習を行った。

前日練習の4日に続き、トラブルにより現地入りが遅れているというジスラン・コーチは不在。4回転-3回転の連続トーループを跳び、3本連続で4回転サルコーを鮮やかに着氷するなど高い集中力を見せた。

トリプルアクセル(3回転半)で転倒する場面もあったが、起き上がる時に笑みを見せるなどリラックスしている様子。前日練習で着氷した最高難度の4回転ルッツも1本着氷するなど、好調ぶりを見せた。SP「秋によせて」の曲かけ練習では、4回転サルコー、3回転半を決め、4回転-3回転の連続トーループは転倒したが、再度跳んで成功した。

自己ベストで300点超えしているネーサン・チェン(米国)との一騎打ちとなる今試合。憧れのエフゲニー・プルシェンコ氏(ロシア)が優勝した06年トリノ五輪と同じパラベラ競技場で、男女通じて最多となる5度目のファイナル優勝を目指す。「会場自体にすごい大きなエネルギーがあるなっていう風に思っている。そういうものに力をもらいながら、勝手にですけど、勝手に力をもらいながら演技したいなと思っていました」と前日に話していた通り、憧れの舞台で金字塔を打ち立てる。最終6番の日本時間6日の午前5時50分に滑走予定。