山形中央の挑戦が砕け散った。報徳学園にフィジカル、フィットネス両面で圧倒され、スキルも及ばず、162点を献上。大会史上1試合最多失点を喫した。

佐藤大志監督(34)は「ディフェンスを中心にやってきましたが…」と唇をかんだ。山形中央の部員数19人は、大会出場校中最少。「ベンチもかつかつで、簡単に選手交代はできません。いる人間でやるしかありませんが…」とこぼした。

それでも、こん身の1トライがあった。0-99の後半11分。ラインアウトからボールを入れたフッカー工藤翔主将(3年)が、モールをダミーにゴール前までボールを持ち込み、ロック吉田伊吹(1年)のトライを演出した。「サインプレー。相手も緩んでいて“ここしかない”と思った」と工藤主将。佐藤監督も「あの1トライは財産ですね」と話した。