体操女子で18年世界選手権個人総合銀メダルの村上茉愛(23=日体ク)が、「2つの金、4つのメダル」宣言で20年を滑り出した。

神奈川県内で新年初練習に臨み、「目標の金メダルをかなえられるように頑張りたい」と抱負を述べ、個人総合、種目別の床運動で金、団体総合と種目別の平均台でメダルを射程にするとした。

目標が上方修正されたのが平均台。昨冬に瀬尾コーチから「意外とチャンスがある。難度上げれば」と提案されたという。故障の影響で代表落ちした同10月の世界選手権の決勝では、スペシャリストたちに落下が多く、波乱も起きた。そこが逆にねらい目と示され、「自分が狙える位置にいるとは考えてなかったんで。めちゃくちゃ意外でした」と強化方針を見直した。練習で時間を割き始め、種目別としては跳馬で狙っていたメダルを軌道修正した。

腰痛で思うような上昇カーブが描けなかった19年を「つまらなかった」と振り返った。いまは調整も例年より速く進み、試合にも飢えている。「冬眠はしてないけど、こもって練習してきた」と蓄えを爆発させる時が待ち遠しい。「いまは東京五輪の後のことは考えていない」という集大成の舞台で躍動する。