【ハーグ=エリーヌ・スウェーブルス通信員】4大陸女王の紀平梨花(17=関大KFSC)が74・27点を記録し、首位発進した。

冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させたが、後半のフリップ-トーループの連続3回転は2つ目で転倒。それでも3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)に向けて、新たなジャンプ構成で失敗から教訓を得た。横井ゆは菜(19=中京大)は73・29点で2位につけた。

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冷静な紀平に落とし穴が待っていた。演技後半に組み込んだフリップ-トーループの連続3回転。フリップの着氷は「すごくいいジャンプだった」と問題なかったが、前のめりとなり、トーループで転倒した。「自分でも何か、よく分からないミスだった」。それでも冒頭の3回転半で2・40点の加点を導くなど、抜群の総合力で首位に立った。

2連覇を果たした4大陸選手権では、基礎点が1・1倍となる演技後半に3回転ルッツ。今大会は連続ジャンプにすることで「少しでも点数をもらいたい。僅差の勝負になってくる」と世界選手権を意識した。結果的には失敗したが「もっと繰り返し練習したい」と明るく、前向きに捉えた。

23日のフリーでは4回転サルコーへの挑戦も視野に入れる。それでもSP後には「明日練習でやってみて、いい感じになれば。今できる最大限の演技をしたい」と語るにとどめた。1カ月の大舞台に向けたステップを、大切に踏みしめる。